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主な薬剤の作用と副作用

降圧薬:血圧を下げる
  • ACE阻害薬:空咳や血管浮腫(体の一部が腫れる状態)などが起こることがあります。
  • カルシウム拮抗薬:足や足首の浮腫(むくみ)が現れることがあります。
  • β遮断薬:徐脈、めまい、ふらつき、倦怠感が現れることがあります。
  • アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬:低血圧、高カリウム血症、腎機能低下、血管浮腫が現れることがあります。
利尿剤:体内の水分を排出する
  • 電解質異常:一般的に、低ナトリウム血症や低カリウム血症が起こりやすくなり、これが体調不良の原因になることがあります。トルバプタンは高ナトリウム血症を引き起こす可能性があります。また、カリウム保持性利尿剤による血清カリウム値が上昇する場合があります。
  • 脱水症状:頻尿によって体内の水分が不足し、脱水症状が現れる場合があります。
鎮痛剤(NSAIDs):痛みを和らげる
  • 胃腸障害:胃痛、胃潰瘍、消化不良などが生じることがあり、特に空腹時に服用するとリスクが高まります。
  • 腎障害:長期間の使用によって腎機能が低下することがあります。定期的に腎機能のチェックが推奨されることもあります。
抗生物質:細菌感染を治療する
  • 消化器症状:下痢、吐き気、腹痛などが代表的です。腸内のバランスが崩れるために起こりやすく、プロバイオティクスなどの使用が助けになる場合もあります。
  • アレルギー反応:発疹やかゆみなどがあり、重篤な場合にはアナフィラキシーショックといった重度の反応を引き起こすこともあります。
精神安定剤:不安や緊張を緩和する
  • 眠気:日中の眠気や集中力の低下が見られることがあります。
  • ふらつき:めまいやバランス感覚の低下が生じることもあります。
SGLT2阻害薬:心不全にも効果がある
  • 低血糖:冷や汗がでる、気持ちが悪くなる、手足がふるえる、ふらつく、力がぬけた感じがすることがあります。
  • 腎盂腎炎などの感染症:寒気、ふるえ、発熱、わき腹や腰の痛みなどの症状がみられることもあります。
  • 脱水症状:利尿作用により多尿や頻尿、脱水などの症状がみられる場合があります。
抗血小板剤や抗凝固剤:血栓を防ぐ
  • 出血:皮膚の内出血、鼻血、歯茎からの出血、血痰、血尿がみられる場合があります。
! 副作用が現れた場合の注意点

薬の副作用が現れた場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。必要に応じて、薬の変更や用量の調整を行うことがあります。自己判断で薬の服用を中止すると、病状が悪化する恐れがあるため注意が必要です。

【飲み合わせに注意が必要なサプリメントや食品】

Q 薬と一緒に飲むときに注意が必要なサプリメントや食べ物には、どんなものがありますか?
注意が必要なサプリメント

以下のものがあります。

  • ① カルシウム
    注意する理由:骨粗鬆症治療薬(ビスホスホネートなど)と同時に摂取すると、薬の吸収が妨げられることがあります。
    症状:だるさ、吐き気、食欲不振などが現れることがあります。
  • ② ビタミンK
    注意する理由:抗凝固薬(特にワルファリン)を使用している場合、ビタミンKが多く含まれる食品やサプリメントを摂取すると、ワルファリンの効果が弱まり、血栓ができるリスクが高まります。
    リスク:血栓症や心筋梗塞、脳梗塞のリスクが高まる可能性があります。
  • ③ 鉄分
    注意する理由:鉄分は一部の抗生物質(シプロフロキサシンなど)の吸収を妨げ、効果が低下することがあります。
    推奨される対策:鉄分サプリを抗生物質と併用する場合は、2時間以上間隔を空けると良いでしょう。
注意が必要な食品

以下のものがあります。

  • ① グレープフルーツ、文旦、スウィーティー、八朔、夏みかん、ダイダイ、伊予柑、ポンカン、金柑
    注意する理由:一部の降圧薬や一部の抗生物質と一緒に摂取すると、薬の代謝が遅くなり、体内に多くの薬が残るため、効果が強く出すぎることがあります。
    リスク:血圧が下がりすぎたり、薬の副作用が強く現れることがあります。
  • ② 納豆
    注意する理由:ワルファリンを服用している場合、ビタミンKが多く含まれる納豆を食べると薬の効果が弱まる可能性があります。
    リスク:血栓のリスクが高まることがあります。
  • ③ カフェイン
    注意する理由:頭痛薬や眠気防止薬と一緒に摂取すると、カフェインの過剰摂取になり、動悸や不眠などの副作用が起こることがあります。
相談の重要性について

サプリメントや食事の選び方に不安がある場合は、自己判断で薬と一緒に摂取せず、必ず医師や薬剤師に相談してください。特に薬の効果や副作用に影響を及ぼす可能性のある食品やサプリメントについては、専門家のアドバイスが重要です。

【食欲低下時の薬の服用】

Q 食事がとれていないときの薬の服用について、注意することを教えてください。

薬の効果を適切に得られ、副作用を避けるための注意点について説明します。

空腹時に薬を服用する際の注意点
  • ① 薬の種類を確認する
    一部の薬は空腹時に服用することで効果が高まりますが、逆に胃に負担をかけるものもあります。例えば、抗生物質や一部の鎮痛薬は、空腹時に服用すると胃の不快感や痛みを引き起こすことがあります。服用のタイミングについては薬の種類によって異なるため、指示を確認することが大切です。
  • ② 水分補給をしっかり行う
    食事がとれていないときでも、薬を飲む際には十分な水分を摂るようにしましょう。水は薬の吸収を助け、胃の負担を軽減します。コップ1杯(約200ml)の水で服用すると効果的です。
  • ③ 医師や薬剤師に相談する
    服用している薬が空腹時でも問題ないか、または食事と一緒に摂るべきかについては、医師や薬剤師に相談してください。特に胃腸に影響を与える薬については確認することが重要です。
  • ④ 軽食をとってから服用する
    食事がとれない場合でも、可能であればバナナやクラッカーなどの軽食を摂ってから薬を飲むと、胃の負担を軽減できます。食事をとることで、胃酸の影響を受けにくくなるため、胃への刺激を和らげます。
特に注意が必要な薬の例(空腹時服用)
  • ① NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
    空腹時に服用すると胃の粘膜を刺激し、胃潰瘍や胃炎のリスクが高まります。できるだけ食後に服用するか、軽食と一緒に服用するのが望ましいです。
  • ② ステロイド薬
    ステロイド薬も空腹時に飲むと胃に不快感を引き起こす可能性があるため、食事と一緒に摂ることが推奨されます。

食事がとれていないときは、薬の種類や体調によって服用方法を工夫する必要があります。安全に服用するためにも、不明な点があれば医師や薬剤師に相談しましょう。

【薬を飲み忘れた時の対応】

Q 薬を飲み忘れた時はどうしたらいいですか。

薬を飲み忘れたときは、以下のポイントに注意しましょう。

① 気づいたらすぐに飲む場合の対応

飲み忘れに気づいたら、次の服用時間までまだ時間がある場合は、すぐに飲みましょう。早めに飲むことで、薬の効果を保ちやすくなります。

② 次の服用時間が近い場合の対応

飲み忘れに気づいたときに、次の服用時間が近い場合は、その回は飲まずにスキップし、通常の服用スケジュールに戻りましょう。次の分と一緒に2回分を飲むのは避けてください。

③ 2回分をまとめて飲まない

2回分を一度にまとめて飲むと、薬の量が多くなりすぎて副作用が出る恐れがあります。飲み忘れた分は次の服用と合わせて飲まないようにしましょう。

困ったときは医師や薬剤師に相談

もし飲み忘れが多いと感じる場合や、対処法がわからないときは、医師や薬剤師に相談してください。

【絶食が必要な検査時の内服】

Q 絶食が必要な検査を受ける際、薬の服用はどうしたらいいですか。

絶食が必要な検査の際は、以下の点にご注意ください。

① 薬の服用について医師に確認する

検査前には、現在の薬について医師に相談し、服用の指示を確認しましょう。特に、糖尿病薬や抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)は絶食の影響があるため、医師の指示通りに対応することが重要です。

② 一般的な薬の対応
  • 降圧薬:通常、検査当日も服用が推奨されますが、服用のタイミングは医師に確認しましょう。
  • 糖尿病薬:絶食時の服用は低血糖リスクがあるため、通常、検査当日は中止されます。必ず医師の指示に従ってください。
③ 水分補給について

薬を飲む際には少量の水で服用することが一般的に許可されていますが、検査の種類によっては水分摂取が制限されることもありますので、事前に確認してください。

【抜歯するときの注意点】

Q 歯を抜くときに、薬をやめても大丈夫ですか。
抗血栓薬(血液サラサラの薬)と歯科治療

現在、血液をサラサラにする薬(抗血栓薬)を内服されている方は多くいらっしゃいます。抜歯を含む歯科治療の際に「薬をやめるべきか」と不安に感じる方も少なくありません。

一般的な抜歯の場合:休薬は不要

一般的な抜歯(歯肉を切開したり、骨を削ったりしないシンプルな抜歯)においては、抗血栓薬を内服していても重大な出血が起きることはほとんどありません。そのため、休薬は不要です。薬を自己判断で中断すると、血栓(血液の塊)ができやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞といった塞栓症のリスクが高まります。自己判断で休薬せず、必ず続けてください。

難抜歯(切開や骨削りが必要な場合)の注意点

埋まっている親知らずなど、歯肉を切開したり、骨を削ったりする必要がある抜歯(難抜歯)の場合は、出血リスクが高くなることがあります。このような場合は、止血処置がしっかり行える設備の整った歯科口腔外科などの医療機関で治療を受けることが望ましいです。事前に医師や歯科医師と相談して、安全な治療を進めていきましょう。